わたしたちの仲間を紹介します。

一人の能力を最大限に引き出せる職場環境を目指しています。三共スチールで働くナカマたちは専門的な知識を習得し、さらにその能力に磨きをかける努力をしています。またそれぞれの人生経験を互いに尊重し、喜びも辛いことも分かち合っています。 私たち三共スチールは、昭和62年創業の三共メタルから約30年間、兵庫県姫路市を拠点に鉄源リサイクルを行っています。スタッフは飾磨本社と島根県安来支店を合わせて現在の総勢17名になります。平本三治代表を柱に、ヤード部、運搬部、営業部、総務部、経理部の4部門から組織されています。個性豊かな才能あふれる面々が三共スチールを支えています。その一部を紹介したいと思います。

仕事に一途な男

KATSUHIKO HIROTA

ヤード係長廣田 克彦

自衛官として14年間鍛え上げた、ひろさんの即応機動力は半端ない。

「大型運搬車両やパワーシャベルなどの荷役重機を運転する場合に必要な免大型特殊免許は自衛隊時代に取得しました。」と話す廣田さんは19才で自衛官候補生として入隊した。入隊して3ヶ月の基礎訓練でみっちりと自衛官の基礎と体を鍛えられる。6時に起床して、急いで服を着て5分後には退舎の前に並ばなければならない。少しでも遅れるとベッドに戻され時間内でできるまでやり直しが繰り返される。点呼のあとは、腕立て腹筋懸垂を命じられる。朝食のあとは、服装チェックに備えて、靴磨きやアイロンかけを行う。作業服にシワがあれば即腕立て伏せだ。

自衛隊で得た精神と自衛官で得た自信

廣田さんが進んだ「自衛官候補生」(特別職国家公務員)は自衛官となるために必要な基礎的教育訓練を○ヶ月間受けた後に2等陸・海・空士(任期制自衛官)に任官し、さら専門的な教育訓練を受けた後に各部隊・基地等に配属されます。陸上の任期制自衛官との場合の1年9ヶ月を1任期として勤務する。ヒロさんは4年2任期を務めた。「自衛隊に入れば大型免許が取れる」と、簡単に思っていたが実際には苦労の連続でした。体力錬成でクタクタになる上に、射撃訓練、戦闘訓練、行軍訓練、毒ガス訓練、自衛隊格闘技、銃剣道など多種多様。自衛隊体操も完璧に覚えなくてはならない。たこつぼ堀りといって、人間一人分が入れる大きさの穴掘り訓練も経験した。「体力以上に強い精神力を養った」と振り返る。

規律の中で生まれる信頼関係が安全を産む。

人間関係が仕事の優劣や安全につながる。

「自衛隊時代の人間関係は、学生時代の1年よりも何十倍も濃厚だった。数十年経った今でも、同じ部隊の先輩や同期、後輩の顔と名前を憶えている」。上下関係が厳しく、理不尽なことも沢山あった。しかし、部隊には親兄弟とは違う、どこか温かいものがあった。人間関係がギクシャクすると辛い日々を送ることになるのは、一般社会の職場でも同じこと。

人を信用し、自分も信用してもらうために。

信頼関係を築くには、「先ず自分が規律を守ること」だと廣田さんは説く。いろんな考えの人間が、いろんなところから集まってくる。経験も違うし能力も違う。自分の能力を自慢する者もいれば、自分から”ヘタレ”だと卑屈になる者もいる。それをどうのこうの言っても仕方がなし、人それぞれの解釈で仕事をしていたら何一つ上手くいかない。それぞれの決められたことを正確に責任を持ってやっていればおのずと周りから個性を認められるようになる。

長年の勘を頼りにしすぎない

栗田さんと取り組む「安全」対策。

場内は転んだだけでも危険で、金属を切断するための酸素ガスなどの火気の取り扱いも注意しなければならない。玉かけワイヤーロープの破断強度を考えて荷重を計算したり、ワイヤーロープ自体の耐疲労性も毎回注意してスタッフ同士で阿吽の呼吸で仕事をしなければならない。ある意味で有事を見越した行動が必要となる。こうした緊張感の中で仕事をしていると今の同僚とかつての同僚と姿が重なることもある。「危険な仕事をしていると、仲間意識が強くなるのかもしれません。同僚は家族同様に大事ですよ。」と廣田さん。

廣田さんの一日

毎朝8時から朝礼・重機点検作業を行います。それから製鉄所出荷準備をし、栗田さんと出荷チェックを行います。重機作業、切断・選別、持込客対応と廣田さんの担当は多く、専門的な技術と知識を必要とされます。
スタッフを集めて安全講習や取引先ごとのルールを丁寧に時間をかけて教えていきます。「取引先でミスがあったら自分の責任」と覚悟を決めて仕事をする廣田さん。厳しい中にも、スタッフの体調を心配したりと「優しくて頼りになる」と若いスタッフから人望を集めます。そのことを本人に伝えると、本社事務所前にある自販機で「缶ジュースを奢ってやってるから」と目を細める廣田さんでした。

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